CSR

2022年4月からのハラスメント対策の義務化をうけて

ハラスメントへの考え方

1  職場におけるハラスメントは、労働者の個人としての人権と尊厳を不当に傷つける社会的に絶対に許されない行為であるとともに、労働者の能力の有効な発揮を妨げ、また、会社にとっても職場秩序や業務の遂行を阻害し、社会的評価に影響を与える問題です。

妊娠・出産・育児休業等に関する否定的な言動は、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントの発生の原因や背景になることがあり、また、性別役割分担意識に基づく言動は、セクシュアルハラスメントの発生の原因や背景となることがあります。このような言動を行わないよう注意しましょう。また、パワーハラスメントの発生の原因や背景には、労働者同士のコミュニケーションの希薄化などの職場環境の問題があると考えられますので、職場環境の改善に努めていきましょう。

2 我が社は下記のハラスメント行為を許しません。また、我が社の従業員以外の方々に対しても、これに類する行為を行ってはなりません。(なお、以下のパワーハラスメントについては、優越的な関係を背景として行われることが前提です。)

パワーハラスメント

➀ 隔離、仲間外し、無視等で人間関係からの切り離しを行うこと
② 私的なことに過度に立ち入ること
③ 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害を行うこと
④ 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
⑤ 暴行・傷害等身体的な攻撃
⑥ 脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言等精神的な攻撃を行うこと

妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント

⑦ 妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置の利用を阻害する言動
⑧ 妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置を利用したことによる嫌がらせ等
⑨ 妊娠・出産等したことによる嫌がらせ等
⑩ 妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置の利用等に関し、解雇その他不利益な取扱いを示唆する言動
⑪ 妊娠・出産等したことにより、解雇その他の不利益な取扱いを示唆する行為

セクシュアルハラスメント

⑫ 性的な冗談、からかい、質問
⑬ わいせつ図画の閲覧、配付、掲示
⑭ その他、他人に不快感を与える性的な言動
⑮ 性的な噂の流布
⑯ 身体への不必要な接触
⑰ 性的な言動により社員等の就業意欲を低下させ、能力発揮を阻害する行為
⑱ 交際、性的な関係の強要
⑲ 性的な言動に対して拒否等を行った部下等従業員に対する不利益取扱い など

不機嫌ハラスメント

⑳ 周囲の人に理由を明確にせず、不機嫌な態度を取り、威嚇したりプレッシャーをかける行為

モラルハラスメント

㉑ 倫理や道徳に反した嫌がらせをする行為
㉒ 無視や仲間はずれにする行為
㉓ 陰口や誹謗中傷をしたり、冷笑や馬鹿にしたような視線を送る行為
㉔ 仕事に必要な情報を与えなかったり、過小な業務しか与えない行為

 スメルハラスメント

口臭や体臭、食べ物、タバコなどの匂いで周囲の人に苦痛を与えるハラスメントです。

匂いは人によって感じ方が異なるため、具体的にどれくらいの強さがハラスメントになるか等の定義がしにくく、自分の体臭や口臭などは気づきにくいものです。そのため、スメハラは加害者自身が気づいていないことが多く、繊細な問題のため周囲の人が言い出せずにいる特徴があります。

また、スメハラ加害者は、「自分の匂いが原因なら言って欲しい」と思っている反面、事実を言われたら大きなショックを受けてしまうこともあります。そのためスメハラ被害を伝える際には、加害者への配慮も必要となります。細心の注意を払って対応しましょう。

 

3 この方針の対象は、正社員、派遣社員、パート・アルバイト等当社において働いているすべての労働者です。

妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントについては、妊娠・出産等をした女性労働者及び育児休業等の制度を利用する男女労働者の上司及び同僚が行為者となり得ます。

セクシュアルハラスメントについては、上司、同僚、顧客、取引先の社員の方等が被害者及び行為者になり得るものであり、異性に対する行為だけでなく、同性に対する行為も対象となります。また、被害者の性的指向又は性自認にかかわらず、性的な言動であればセクシュアルハラスメントに該当します。

相手の立場に立って、普段の言動を振り返り、ハラスメントのない、快適な職場を作っていきましょう。

 

4 会社はハラスメントに対して厳正に対処します。

社員はハラスメントを行った場合、就業規則の懲戒の事由に当たることとなり、処分されることがあります。

5  相談窓口

職場におけるハラスメントに関する相談(苦情を含む)窓口を設けました。電話、メールでの相談も受け付けますので、一人で悩まずにご相談ください。

また、実際に生じている場合だけでなく、生じる可能性がある場合や放置すれば就業環境が悪化するおそれがある場合やハラスメントに当たるかどうか微妙な場合も含め、広く相談に対応し、事案に対処します。

相談には公平に、相談者だけでなく行為者についても、プライバシーを守って対応しますので安心してご相談ください。

 

6 相談者はもちろん、事実関係の確認に協力した方に不利益な取扱いは行いません。

 

7 相談を受けた場合には、事実関係を迅速かつ正確に確認し、事実が確認できた場合には、被害者に対する配慮のための措置及び行為者に対する措置を講じます。また、再発防止策を講じる等適切に対処します。

 

8 当社には、妊娠・出産、育児や介護を行う労働者が利用できる様々な制度があります。

制度や措置を利用する場合には、必要に応じて業務配分の見直しなどを行うことにより、上司や同僚にも何らかの影響を与えることがあります。制度や措置の利用をためらう必要はありませんが、円滑な制度の利用のためにも、早めに上司や人事部に相談してください。また気持ちよく制度を利用するためにも、利用者は日頃から業務に関わる方々とのコミュニケーションを図ることを大切にしましょう。

9 職場におけるハラスメント防止研修・講習を実施する際は、積極的に参加してください。

ハラスメントは、自身が何をどういうつもりでしたかより、相手がどう受け取ったかが重要になってきます。